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"世界"と"私"をつなぐ「一食を捧げる運動」

一食平和基金運営委員会副委員長 松本貢一

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地球上にはいま、66億を超える人々が暮らしているといわれています。広大な宇宙の中の小さな一つの星である地球。私たちはそこでさまざまなものを分け合い、またお互いに支え合い、助け合いながら生きています。まさに「宇宙船地球号」に乗り合わせている仲間と言ってよいでしょう。

しかしながら、同じ「宇宙船地球号」に乗り合わせた仲間の中には、食糧がなく空腹に喘いでいる人がいます。戦争や紛争、自然災害などの影響で本来住むべき家や土地を追われたり、さまざまな理由から差別や迫害を受けたりしている人もいます。

私たちが取り組む「一食を捧げる運動」は、そうした困っている、苦しんでいる仲間をほうっておかない、すべての人とともに幸せになりたいという願いで1975年に始まりました。その根本にあるのは、「私たちは大いなる一つのいのちに生かされた同根の兄弟姉妹である」という仏教の世界観――「一乗」の教えです。

ある青年は、アジアで発生した大きな自然災害に大変心を痛め、いても立ってもいられない気持ちになり、何か自分にできることはないかと考えたそうです。そして、さまざまな支援の方法がある中で、「一食を捧げる運動」に取り組むことにしました。5日間、昼食を抜き、被災者へ祈りを捧げ、献金をしたのです。

その青年は空腹感を味わう中で、これまで朝昼晩と3回食事を取れることを当たり前だと考え、感謝の気持ちがなかったことに気づきました。そして、自然災害の被災者だけでなく、世界には1日に1回しか食事を取れない人、さらには戦渦の中で恐怖に身を震わせる人たちがいることなども心に浮かびました。出会ってもいない、話をしてもいない世界のたくさんの仲間の存在を確かに感じ、また心配し、平安や幸せを祈らずにはいられなかったそうです。

「一食を捧げる運動」を実践する中で、この青年のように私たちはたくさんの学びや気づきを得ることができます。世界のすべての人が、同じ「宇宙船地球号」に乗り合わせた仲間、共に生きる兄弟姉妹――そうした「一乗」の教えを味わえるのが「一食を捧げる運動」なのです。

多くの人がこうした価値観を持つと、世界はどのように変わっていくでしょう。対立や不寛容ではなく対話・協力が生まれ、一層の支え合い、助け合いが展開され、必ずや地球上のすべての人にとって安心で幸せな世界が築けるのではないでしょうか。私たち立正佼成会会員はそう固く信じ、この「一食を捧げる運動」を自ら実践するとともに、多くの人に参画して頂けるよう呼びかけを行ってまいります。どうぞご協力くださいますようお願い申し上げます。