環境保全型農業研修による生活改善
これまでの成果
2010.7.4記載

参加者たちは、毎月のトレーニングで基礎的な持続的農業の手法を学んできました。その結果、収穫期の12~3月には、収穫した後の土地で自ら採種した種を播いたり、苗をつくって次期栽培の準備ができている様子を見ることができました。
大量の余剰が出るほど多くのものが収穫できており、住民たちはこれを学校に寄付したり近所の人びとに販売しています。得たお金はグループ内の担当者が記録しています。これによると、毎月約300ランド(3500円程度)を販売してます。10名以上の参加者間で分けて生活の足しにするには十分ではないかもしれませんが、菜園に必要なもの(うまく採れなかった種やホースパイプに取り付ける備品)を購入するなど活動に活かしています。
家庭菜園を始めた人の中には、支出が減った分で原材料を買い、サワーミルクをつくって近所の人に販売するなど、スモールビジネスを始めて収入を得る人も出てきました。以前は南アフリカの主食であるパップ(白トウモロコシを乾燥させて砕いたものをお湯で溶く)とポテトフライのみを朝晩食べざるを得なかったような経済状況の人が多く見られましたが、食事の内容も改善されてきています。
また、参加者のほとんどは職がなく、月1万円程度の年金等に頼って暮らしており、活動開始当初は寄付が必要な教会や積立金が必要なSociety(日本の頼母子講のようなもので、冠婚葬祭時の資金源と労働力を提供する場となる)に参加できない人がほとんどでしたが、支出が減ったことで教会に行けるようになった人もいます。
こうして研修の成果を得はじめた人たちが、周囲の人に学んだことを教え始めています。また当初の見込みどおり、不定期ではありますが年間を通じて可能な範囲で学校の給食に余剰分の寄付することができました。
2009年度の研修参加者は15名程度です。
支援を受けた人の声
氏名:アリス(女性、60代)

研修を受ける前は秋を迎える4月にはすでに菜園に何もない状態で、8月の播種の時期まで菜園は空っぽでしたが、今は一年中何かが取れるようになりました。野菜と同時に薬草を植えることも学んで体の調子がよくなっています。自宅の菜園では豆がたくさん取れました。買う必要がなくなって支出が削減されているのが嬉しいです。
(写真:アリスさんの家庭菜園。豆がたくさんなっています。)
氏名:ノンブレロ(女性、40代)

私はまだ年金をもらえる年齢でなく、病気の夫を抱えている今自分が働かないといけません。でもなかなか仕事が見つからない中で、菜園は私をおおいに助けてくれました。少なくとも家族を食べさせることができます。
(写真:学校で野菜を収穫するアリスさん(左)とノンブレロさん(右、手前)