背景

ソマリアは1991年から内戦に陥って無政府状態が続いています。エチオピア東部では1990年代、8カ所の難民キャンプでソマリア難民約63万人が避難生活を送りましたが、1997年から2005年にかけて続いたソマリアへの帰還によって、帰還が叶わない16,500人のための難民キャンプ1カ所を残し、他はすべて閉鎖されました。
しかし、2006年12月に再び内戦が激化したことによって周辺国への難民流入が増え、エチオピアではキャンプ2カ所が改めて開設されました。
2009年初め以来、エチオピア南東部にあるドロ・アド(Dolo Ado)周辺に、さらに1万人ものソマリア難民が避難して来ています。
最も難民流入が多かった2月には、一日あたり150人が国境を越えて来ました。
エチオピア軍が撤退したソマリア南部と中央部を反対勢力が占領したことで治安が悪化したためと見られています。
プロジェクトの内容
エチオピア政府の要請に応じて、UNHCRは緊急対応チームを派遣し、救援物資として、蚊帳3,000張り、毛布5,000枚、水汲み容器5,000個、調理器具3,000セット、ビニールシート3,000枚、敷布3,000枚、難民登録に必要な道具、水タンクなどを、エチオピアの首都アディスアババから、ドロ・アドの国境地帯に送りました。他の国連機関やNGO諸団体と密接に調整しながら、緊急状況への対応を進めています。

エチオピアの片田舎にあるこの地域では、輸送・交通手段やインフラの欠如が大きな問題ですが、2009年末まではアディスアババとの間で国連チャーター機が運行することになっています。
エチオピア政府からの正式の要請を受けて、UNHCRとパートナー諸機関は、2万人まで受け入れられる新しい難民キャンプを、ドロ・アドの北西85kmにあるボコルマヨ(Boqolmayo)に設けることになりました。
その一方で、難民登録も進めています。国境沿いの一時滞在センターでは、難民登録を終えた人々を対象として、新しいキャンプへの移送を4月3日から始めました。
また、ソマリア難民の流入によって大きな影響を受けている地元の人々のニーズにも応えるよう求められています。そこで、難民と地元民の能力を高め、人道支援による介入を最小限に留めつつ自助努力の精神を発揮してもらえるように努めています。半年以内を目標として水や衛生設備といった最低限必要となる設備を整備します。
3月末に雨季が始まるため、飛行機の発着場や道路や橋の整備、キャンプ建設、登録を終えた難民の移送が急ピッチで進められました。
UNHCRは現在、ソマリアの周辺国であるケニア(277,000人)、イエメン(126,000人)、エチオピア(36,000人)、ジブチ(8,000人)、ウガンダ(7,000人)に逃れているソマリア難民46万人以上を支援する活動に従事しています。また、ソマリア国内で避難生活を送っている約130万人への援助活動も調整しています。