伝統文化保存プロジェクト
2009年9月~11月
2010.3.4記載
1.スヴァイリエン州スヴァイ・チュルム郡にて
(1)苗木育成所
SVAは4箇所の苗木育成所の活動を支援しています。これまでに、25,800本の若木が植えられてきました。残り4,000の苗木が現在、育成中です。またこの期間に、育成所を管理している僧侶たちがシェルターを修繕し、土壌肥料と種子の収集の準備をしています。
(2)木の配布
7,862本の若木が配布されました。2009年9月に、1,500本の若い苗木が学校、寺院、コミューンの事務所に配布されました。
2.仏陀の教えに基づく倫理教育セミナー、コンポントム州

11月16日、倫理教育セミナーの開会式が行われました。州知事のチュオン・チョン氏 、シェン・ソク師、州管区僧長、SVAカンボジア事務所所長磯部正広が出席し、開会の挨拶をしました。 セミナーの正式な参加者は66名で、41名がオブザーバーとして参加しました。参加者は以下の3つに関するたくさんのトピックに耳を傾けていました。1)どのような仏教徒になるか、美徳ある仏教徒とは、2)道徳と倫理教育、また社会開発における仏教や仏教僧の役割とは何か、3)クメール人の伝統教育における仏教の影響について。

セミナーの閉会式は11月19日に行われ、文化宗教省(MoCR)のミン・キン氏、シェン・ソク師、SVAカンボジア事務所副所長イー・トンが出席し、閉会の挨拶と感想を述べました。 このセミナーは地元の当局者や文化宗教省に非常に感謝されました。彼らからは、このようなセミナーを来年も続けていってほしい、との提案がありました。彼らは、精神、身体、言葉、行動に気を配り、仏陀の教えと5つの戒律(Niccasila)を日々遵守することを基本としたすべてにおいて倫理教育を強化するためのより良い道を探す素晴らしい機会を得られたと言葉に賛同しました。
9月から11月までの3ヶ月間で活動の成果は十分に達成されました。地元の受益者とSVAとの協力関係はより一層良好になっています。地元行政とSVAとの関係も同様に近しくなっています。クメール伝統文化保護や自然資源保護についての「気づき」が人びとの関心とやる気を高めさせ、たくさんの人びとを活動に巻き込んでいっています。
ハム・ヴィチェット(SVA伝統文化事業課調整員)
支援を受けた人の声
「文化遺産保護:仏陀の教えに基づく倫理教育セミナー」
氏名:シン・ソポン師(コンポントム州管区副僧長)

シン・ソポンと申します。1961年生まれの48歳です。私はSVAの活動、特に今回のセミナーのテーマに非常に感銘を受けました。道徳や倫理といった教育の低下についてのトピックは、今日の社会における問題にふさわしいと思います。もし道徳的価値を私たちが持っていなかったら、私たちの愛する人びとに対して何も働きかけができないばかりか、彼らへの尊敬の念がなくなってしまいます。私は、道徳的価値は問題を解決するだけでなく、たとえばたくさんの間違った行動がなされてきているとき、人びとに良いことをしようという向上心を与えることができると考えます。仏陀の教えが、平和的な方法で問題を解決し、内的平和を達成するためのひとつの道であることを若い世代に伝え助言するように、僧侶たちが中核的な役割を今でも担えることを願っています。私は僧侶たちに、コミュニティや国の発展においてこれまで自分たちが行ってきた役割を振り返るように助力していこうと思っています。わたしは、仏教僧の素晴らしい役割と道徳が維持され、宗教がさらに尊敬され再び価値を持つことを強く願います。
氏名:ピッ・ヤム(コンポントム州プラサット・サンボー郡文化芸術局局長)

私はピッ・ヤムと申します。1951年生まれの58歳です。このような会に参加したのは初めてです。ですので、驚きの連続でした。このセミナーで私は、今日の急速に変化する世界が抱える問題をたくさん意識し、それらがとても重要だということを知りました。私たちの社会でもこれら幾つかの問題は起こっています。私たちの国では道徳は危機にさらされています。暴力、少年犯罪、ギャングなどが増えてきています。これらは若い世代が主要ターゲットとなっているのです。もし私たちが気にかけず彼らの希望ある未来を築かなかったならば、誰も救われないでしょう。今回のこのプログラムは、彼らが何を信じるか、どのように行動するかを導いてくれることでしょう。なぜならば彼らは社会を健全にするために学んでいるからです。大人の世代と若い世代が対話することで、愛、共感する心、素直さ、公平さ、尊敬の心などの中核的な価値の行いを大人が若い人たちに教える機会を確保する手助けをするべきだと私は考えます。なぜなら、若い人たちはこれらの価値を自分が生きている中で出会う人との関係を通して学ぶものだからです。
氏名:スン・シン師(チョーク寺院住職 、コンポントム州プラサット・サンボー郡チョーク集合村)

スン・シンと申します。1984年生まれの25歳です。このセミナーに参加できて本当に光栄です。このセミナーのコンセプトは、ギャングたちから若い世代を救い、モラルある社会の一員へ導くための基礎的な教えとなると思います。私たちが仏教の繁栄を強化する必要があると思います。もし仏教が尊敬されなくなり人びとの信仰心が失われたら、危険な社会がつくり上げられてしまうでしょう。その社会は決して幸せでも平和でもありません。私は「正しいこと・間違っていること」や「道徳・不道徳」といった仏教徒としての良い教えを学びました。私はここで学んだこれらの経験を自分の地域に持ち帰り、行動に起こしていきたいと思います。良い社会とは良い人によってつくられると私は確信しています。