伝統文化保存プロジェクト
2009年3月~5月
2010.1.20記載
1.苗木の育成活動: スヴァイリエン州スヴァイ・チュルム郡

SVAはこの地域において、4箇所の苗木の育成所で支援活動をしています。育成所では、8種の新たな若い苗木が30,000本以上も育ちました。そのうち約15,000本の苗木は十分成長し、今年7月には植樹されるまでになりました。この若木のほとんどは薪や肥料用になります。
2.自然環境と生物多様性の保護についての研修会: スヴァイリエン州
この研修会は5月29日に行なわれ、120名が参加しました。参加者は、住職、宗教局局長、地域の僧侶の代表、寺委員会のメンバー、集合村の村長(地区長)、スヴァイ・チュルム郡の小・中学校の校長などです。
結果として、参加者たちは地元地域に木を植えかえることにさら関与することになりました。参加者たちは、自然環境と生物多様性が後退していること、木を植え替えることにおける寺院の伝統が失われつつあることに気づき、将来の世代のためにこの伝統をどのように回復させていくかを考えました。
3.苗木の配布: スヴァイリエン州、コンポントム州
スヴァイリエン州スヴァイ・チュルム郡では、1,730本の若い苗木が20箇所の寺院やコミュニティに配布されました。コンポントム州のサンボー・プレイクックでは、3,610本の苗木がコンポントム州プラサット・サンボー郡の7つの村の527世帯に配布されました。
4.クメール伝統ゲーム・舞踊の保存についての研修会: スヴァイリエン州
この研修会は4月8日に行なわれ、150名が参加しました。参加者は以下の通りです。すヴぁいrエン州の住職、宗教局局長、州文化芸術局、州教育局、スヴァイ・チュルム郡のすべての住職、寺委員会のメンバー、集合村の村長、さらに、教員養成学校の生徒、コミュニティからはオブザーバーが100人参加しました。参加者は仏教的な観点とこの事業のコンセプトとのつながりの真価を認識していました。
5.寺院運営管理に関する研修: コンポントム州
この研修は、3月16~26日の日程で行なわれました。規模がとても大きな研修で、コンポントム州のすべての郡と、スヴァイリエン州からはスヴァイ・チュルム郡の宗教局や上級僧侶など26名が参加しました。研修の目的は2つあり、1つ目は、寺院の運営管理についての知識を深め合うこと。2つ目は、郡管区僧長や住職が社会的文化的発展について向き合ってそれぞれの役割や義務を強化することです。参加者たちは、この研修は実際の役に立つのだと感じていました。
この3ヶ月間について、私たちの活動は期待される成果に十分に達成したといえます。地元の人々(受益者)とSVAの関係は益々良好になっています。地元行政との関係も良好で、活動への理解や協力が得られてきています。伝統文化や自然資源保護の重要性への気付きが、対象地域の多くの人々を惹きつけ、具体的な活動に周りの人を巻き込んでいこう、というやる気を起こさせています。
担当者:ハム・ヴィチェット(SVA伝統文化事業課調整員)
支援を受けた人の声
ロス・イアン(スヴァイリエン州スヴァイ・チュルム郡宗教局局長)
「文化および自然環境保護事業について」
ロス・イアンと申します。私は1942年生まれの67歳です。私の郡がSVAのパートナーになった時からこの活動をとても誇りに思っています。私は、交換訪問研修やワークショップやセミナーなど、SVAの活動にこれまでたくさん参加して多くの経験を積むことができました。そこでカンボジアの歴史やクメール文化や仏教について学びました。
私の郡の地元コミュニティや僧侶たちの変化を見られたことが非常に印象的です。将来、これらの活動が、人々の精神を結集させ、自分たちの伝統文化の復興のために、コミュニティの再建に向かってその地域の人々が努力していくことを期待しています。
一方で、私の地域でたくさんの種類の苗木が育てられ、多くの若木が植えられていくのを実際に見て非常に嬉しく思います。近い将来、この郡全体が緑豊かになり、人々が木から果実をとって食べたり、薪を作ったりして日常的に役立てていくことを強く望んでいます。すべての寺院がひとつの小さな木のようになるでしょう。立正佼成会様のご支援なくしては、SVAや地元行政との協力関係は築けず、このような素晴らしい成果を得ることはできません。感謝申し上げます。
テップ・サミッ師(スヴァイリエン州スヴァイ・チュルム郡スヴァイ寺院住職)
「自然環境保護事業について」
テップ・サミッと申します。私は住職をしており、75歳です。私は木を植えるのが好きです。寺の敷地内にもたくさんの木を植えました。2008年には私の寺で植樹の記念式典を行ないました。SVAを通してクロル・コー苗木育成所から若木を貰いました。私はSVAの活動にたくさん参加し、活動を通して新しい考え方や知識、経験を学ぶことができました。
今日、新たにもう一つの良い機会を得ることができました。自然環境保護と生物多様性についての研修会への参加です。この研修から新しく素晴らしい講義と経験を拝受できました。今日ここで学んだことを自分の寺に持ち帰り、すぐに実行に移していきたいと思っています。緑が増えて私の寺に木陰ができるようになり、そして寺にある溜め池で水の豊かな生活を皆で送れるようになることが私の夢です。
イン・サンバッ(コンポントム州プラサット・サンボー郡宗教局局長)
「寺院の運営管理研修事業について」
イン・サンバッと申します。私は1948年生まれの61歳です。今日、寺院の運営管理についての研修に参加して、このような良い機会に恵まれて非常に嬉しく思います。感謝申し上げます。これまでこのような研修に参加する機会は一度もありませんでしたが、この研修はとても実用的だと感じました。私が思うに、この研修は非常に情報が多く、適合性が高く、私の日常業務に有効です。基本的な管理スキルについての新しい知識や経験を得ることができました。
私の郡にあるすべての寺院の住職たちが自分たちの持つべき役割や責任を明確に理解することを願っています。今回学んだことを私の地域の仲間たちと分かち合い、普及させ、この知識や技術を伝えていきたいと思います。