農業による生計改善、環境教育
これまでの成果
2011.9.3記載

◆ 稲作改善の研修と生計改善
苗の植え方を変えることで化学肥料に頼らずとも米の増収につながる農法「幼苗一本植え(SRI) ※」の研修を新たに22村で行いました。これまでに活動で述べ640世帯の農民がSRIの実践に取り組んでいます。SRIを実践する農家の様子を見て、近隣の村からも研修実施の要望が来るようになりました。また、9村で堆肥作り研修を行い、182世帯の農民が堆肥作りに取り組んでいます。土づくりの大切さが、徐々に農民の間でも実感されるようになってきました。(写真:稲作改善。イネの生育状況について確認する農民)
◆ 菜園づくりの研修と栄養改善

食料の自給、また栄養の確保のために、菜園づくりの研修を実施しています。研修の参加者は主に村の女性で、研修後も種や苗木の交換等を自主的に行っています。現在では、35村で350世帯以上の女性が菜園を庭に設置しており、新鮮な野菜を食べることで、家族の健康状態も良いとの声が上がっています。また、菜園づくりを行っている女性たちの一部が、乾季も野菜を食べられるように食品加工(漬物づくり)に取り組みました。(写真:菜園研修。菜園づくりに取り組む女性と子ども)
◆ 苗木作りと植林活動
毎年約1万本の苗木を農家や小学校と協力して生産し、各家庭や村の道路、池の周囲などに植林を行ってきました。2010年度は、小学校、地域住民、地元行政が協力して植林キャンペーンを開催しました。キャンペーンには、のべ660人が参加して1000本の木を植林し、住民と行政、大人と子どもが地域の自然環境について共に考える機会をつくることができました。
◆ 小学校での環境教育

活動地にある10の小学校と協力して環境教育の授業を実施し、校内緑化や自然観察など体験学習を通して子どもたちが環境や農業の大切さについて学んでいます。2010年度は、学校田、学校菜園での植物や虫の観察を行ったほか、校内の美化活動、ごみ箱の設置、植林活動などを行いました。また、集めたゴミのうち有機物は堆肥の資材として再利用し、学校田や学校菜園で利用しました。(写真:環境教育。ルーペを使って虫や植物を観察)
◆ 環境や農業に関する資料・情報センターの運営
プノンペン事務所に併設している資料・情報センターでは、農業や環境に関する国内外の書籍・資料を無料で貸し出しており、年間約1200名が利用しています。また、農業や環境について学ぶ講座を開催し、毎年約200名の学生やNGO職員が環境や開発について議論し、学んでいます。
支援を受けた人の声
氏名:ヴァン・ヨン(バイコンプルーン小学校教員)

環境教育について学ぶにつれ、環境に対する知識がつき、環境教育を進めていく自信がつきました。環境教育で学んだことで最も印象深いのは、生態系の考え方についてです。もし、人が木を切り、農薬を使うと小さな虫がいなくなります。そして、次に小さな虫を食べている大きな動物がいなくなります。それは、最終的に人間に跳ね返ってきます。こうして、自然と人間がつながりあっていることを子どもたちに理解して欲しいです。そして、これからも自然を大切にする子どもたちを育てていきたいです。