背景

10年前は300名程度だった日本での難民申請者が、現在は1,000名を大きく上回り、急増の一途をたどっています。また、元々、多くの難民申請者は就労許可を得られず、国民健康保険や生活保護の対象外であるため、困窮した生活を余儀なくされていますが、2008年末からの経済的な不況による失業や、2009年4月、政府の支給する生活支援金「保護費」の支給対象者が大幅に限定されるなどの事態が相次ぎ、最低限のセーフティネットの網からも漏れるなど、さらに厳しい状況が難民を取り巻きました。
それに対し、「緊急キャンペーン」を実施し、彼らの生活を支えるための協力を呼びかけたところ、20以上のメディアに取り上げられ、口コミでも広げていただきました。そして、一食平和基金をはじめに多くの方のご支援をいただいたことで、約370人、850件以上の難民申請者に生活費を支援することができました。(写真:難民とともに街頭募金を実施)
(詳細はこちら)。

今後も、難民としての保護を求める人は多くやってくることが予想されます。また、日本では、第三国定住という新しい受け入れ制度が始まり、2010年秋にはその第一陣が来日します。このように、難民との接点が広がり、深まる中では、市民一人ひとりの役割が重要となり、社会に対して難民への理解を呼びかける情報発信がますます必要となっています。
「難民のこの状況を見過ごせない」「どんな背景を持つ人であっても生き生きと過ごせる社会にしたい」という私たち一人ひとりの思いをつなげ、難民を支える環境を作るこの活動を、一食平和基金は支援しています。(写真:記者会見に応じるJARの石川事務局長)
プロジェクトの内容
「社会全体で難民を支援する」をモットーに、日本での難民支援は他人事ではない身近な課題だと共感を抱いてもらえるよう、分かりやすく臨場感ある広報・情報発信を行うとともに、ボランティアの育成と促進に向けた活動に取り組みます。
1.難民への理解促進
すでに難民について勉強した方からこれから知ろうという方まで、その関心、ニーズに応じたさまざまな情報を適した媒体にのせ「知る機会」を提供します。
特に、これまで「わかりにくい」「理解されにくい」とされてきた国内難民支援活動の広報について、「わかりやすく、効果的なPR」を行う。具体的には、食・暮らしなど難民の母国の「文化」を切り口としたイベント(料理教室等)の定例開催などを行います。

・ホームページの改訂、ニュースレターの発行、リーフレットの作成、メールマガジンの配信、活動説明会の実施などを通じた情報発信
他では手に入らない難民支援協会の現場の活動を発信するとともに、情報公開や会計上の説明責任を果たします。
・メディアからの取材や執筆活動
・体験型イベントの実施
昨年実施した「一乗ボランティア一食研修ツアー『日本国内における難民支援』研修ツアー」では、難民が逃げる状況や、知り合いも見つからず言葉も分からない日本で生活をすることの大変さや難民の気持ちを疑似体験できるような体験型のセミナーを行いました。これをモデルに、イベントを一般向けにも実施します。(写真:一食研修ツアーでの交流会)
2.支援者・ボランティアの育成、活動機会の提供
知るだけでなく、支援への参加・実践につなげるため、ボランティアの機会を整備し、また、ボランティアが、各地域で支援の輪を広げることを目指します。
・ボランティアメンバーが主体的に取り組めるようなイベントの企画と実施(映画上映会など)
・各地域での難民支援コミュニティー作り(街頭募金、チャリティーバザーの実施など)
また、これらの活動を通じて、広報職員のスキルアップを図ります。
<2009年度の概要>
○背景

難民は、迫害を受けるおそれがあるため、母国から逃れざるを得なかった人のことを言います。日本にも毎年300人~950人が逃れてきて、難民申請をしています。このような難民に対して、日本では政府や自治体による公的支援が十分とはいえません。そのため、総合的な相談の窓口となると同時に、民間でできる限りの支援の提供と難民に優しい公的支援制度の実現を目指し、難民支援協会は活動しています。
日本にたどり着いた難民は、どんなに厳しい生活を余儀なくされても、母国に帰ることは命の危険を意味するため、日本で生きていかなければなりません。わが国で難民として保護を受けられるかどうかが決まるまで平均1.5~2年もかかり、なかには10年近く待つというケースもあるのが実情です。不安な気持ちを抱えながら、毎日を生き、認定を受けられるように手続きを進めなければなりません。こうした難民には、日本の難民認定手続きに精通し、また、さまざまな行政サービスや医療制度などに詳しい専門家による支援が不可欠です。
一方、実際の生活においても、難民はわが国の社会・文化の中で、日常のあらゆる場面で一般の人とコミュニケーションをとっていかなければなりません。
難民支援協会では、私たちの支援の専門性を高めるとともに、難民自身が日本の文化や習慣を学び、自立した生活を送っていかれるスキルと環境の獲得を目指し、同時に日本人の側が、難民への理解を持つことを促進していきたいと考えています。
○プロジェクトの内容
「社会全体で難民を支援する」をモットーに、日本での難民支援は他人事ではない身近な課題だと共感を抱いてもらえるよう、分かりやすく臨場感ある広報・情報発信を行うとともに、ボランティアの育成と促進に向けた活動に取り組みます。

1.難民への理解促進
すでに難民について勉強した方からこれから知ろうという方まで、その関心、ニーズに応じたさまざまな情報を適した媒体にのせ「知る機会」を提供する。
◆ホームページのリニューアルやパンフレットの作成を通じた情報発信
◆お会式・グローバルフェスティバルなどイベントへの参加
◆学校での講演会活動やパネル展の開催
・メディアからの取材や執筆活動
◆「難民アシスタント養成講座」や専門家を招いた難民問題勉強会の実施 など
2.支援者・ボランティアの育成、活動機会の提供
知るだけでなく、支援への参加・実践につなげるため、支援ボランティアの数を増やすとともに、コアとなる人材を育成する。また、ボランティアが、各地域で支援の輪を広げることを目指す。
◆ボランティアメンバーの募集を目的に参加したいと思えるような楽しめる企画の立案(映画上映会、難民によるダンス教室など)
◆ボランティア活動の多様化と機会の増加による経験の蓄積
◆通訳や政府提出資料の翻訳、病院への同行など、難民への直接支援に関わる専門ボランティア・インターンの育成(難民に関する法律や支援を行う際の最低限の心構え(個人情報の保護や相手の尊重等)に向けたレクチャー
◆各地域での難民支援コミュニティー作り(街頭募金、チャリティーバザーの実施など)
・ボランティア・インターンリストの整備
3.組織力の強化
これらの活動を推進するための基盤強化を行う。
◆認定NPO法人の取得(税控除を寄付者にもたらす本法人格の認定後も求められるさまざまな書類の整備等、内部的な会計・財務管理の充実化、透明性の確保をすすめ、社会的信用を一層高める)
◆広報スタッフのスキルアップ