支援プロジェクト


イラク中部・北部における小中学校の教育環境整備および衛生促進事業

2016年 2月から2017年1月末

【プロジェクト全体の成果】
JENは、2003年に開始したイラク中央政府管轄地域の教育分野における支援を皮切りに、現在まで様々な活動をイラク国内で実施してきました。これまでに小中学校200校以上の全体・部分修復を行い、学校の教師を対象とした衛生教育ワークショップを実施、2014年以降は、クルド自治区での国内避難民キャンプの運営や、ホストコミュニティでの学校修復、井戸修復、給水活動と物資配布等も行っています。

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JENは、2003年に開始したイラク中央政府管轄地域の教育分野における支援を皮切りに、現在まで様々な活動をイラク国内で実施してきました。これまでに小中学校200校以上の全体・部分修復を行い、学校の教師を対象とした衛生教育ワークショップを実施、2014年以降は、クルド自治区での国内避難民キャンプの運営や、ホストコミュニティでの学校修復、井戸修復、給水活動と物資配布等も行っています。

2016年、中央政府管轄地域教育分野支援では、キルクーク県4校、サラハディーン県3校、バビル県4校、バグダッド県3校の計14校で、学校補修と教師に対する衛生促進ワークショップを実施しました。対象とした学校は、国内避難民児童を受け入れているなど、イラク危機により、影響を受けた学校です。生徒が安全で衛生的な環境で学べるよう、トイレ・洗面台・水飲み場等の水衛生設備と、電気・換気・ドア・窓などの修復等必要最低限のメンテナンスと修復を実施しました。

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衛生促進ワークショップでは、14校の教師を対象に、衛生プロモーターと教育省スタッフが衛生習慣の獲得等、生徒への効果的な指導法を教えました。また、衛生教育ポスターや衛生教材には、生徒により指導しやすい具体例を盛り込むなど、特に劣悪な衛生環境下で暮らさざるをえない国内避難民の子どもたちが、適切な衛生知識と衛生習慣を身に着けることができるよう工夫を凝らしています。また、教師も国内避難民の子どもたちから感染症等が広がらないよう、気を付けています。

このように、2003年より10年以上継続的に活動を行ってきたことで、団体の信頼度が高まり、イラク省庁レベルにおいても、活動への積極的な参加協力姿勢が得られるようになってきました。

クルド自治区避難民・帰還民支援では2016年、国内避難民キャンプでの水衛生施設の修復、ごみ収集や浄化槽の汲み取り、井戸や水質の管理、衛生促進活動を行いました。避難民キャンプでの生活は楽なものではなく、小さなテントに家族全員で生活することを強いられ、生活用品も全て揃えることが難しく、教育機会が少ないなど、様々な苦労や不便さがあります。それでもできるだけ快適で、生きがいを感じられる生活を送れるように、避難民の人びとの声を聞きながら支援を行ってきました。

またシンジャール山での給水活動や物資配布、ホストコミュニティでの学校修復や井戸修復も行い、何もないところに避難している人々や帰還した人々に対して、以前の生活を取り戻せるようサポートしてきました。

イラクでは未だ武装勢力との戦闘が続いており、一部地域においては武装勢力の占領下になるなど、厳しい状況が続いていますが、これまでの活動経験を活かして、引き続き生きる力を支えていく活動を続けていきます。
 

【今後の展望】
イラクは、何年も続く国内の混乱に加え、大量の帰還民の発生、モスル奪還作戦に伴う避難民の増加など、多くの人々の生活に影響が出ており、今後もこれらの混乱は続くと予想されます。JENは今後も、避難民・帰還民およびホストコミュニティの様々なニーズに対して、支援を続けて行きます。

2017年は、イラク中央政府管轄地域では引き続き、国内避難民児童を多く受け入れているキルクーク県、サラハディーン県、バビル県、バグダッド県の10校を対象に、学校施設および衛生設備の修復を行います。また、生徒が衛生習慣を身に着け疾病予防ができるよう、これら10校の教師を対象に衛生促進活動を行います。

また、サラハディーンやモスル近郊の国内避難民キャンプではブランケット、マットレス等の冬季物資や水の配布等を行います。

クルド自治区でも引き続き、国内避難民キャンプの運営、ホストコミュニティでの井戸・給水ネットワーク修復、給水活動等を行い、避難民の人びとや帰還民の人びとが、一日でも早く、元通りの生活を送れるように、支援をしていきます。
 

担当者:ヤシン・ソルヒ(シニア・エンジニア)
JENは学校教員に衛生意識向上のためのワークショップを提供し、先生を通して生徒に衛生メッセージを伝えています。また、トイレの修復等により衛生的で安全な学習環境を提供しており、このような活動がイラクの教育セクターにおいても高く評価されています。
水飲み場のメンテナンスをしているとき、生徒の笑顔を見ると、この活動が生徒にも良い影響をもたらしていることを実感します。
イラクの学校はまだまだ支援を必要としているので、こうした人道支援活動が続くことを願っています。
 
担当者:アブドゥラ・ハッサン(エンジニア)

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JENは学校における生徒と教員の衛生環境整備を、トイレの修復や衛生教育を通して行ってきました。トイレ等のメンテナンスはどの学校でも重要なことですが、生徒の衛生行動―どうやって手を洗うか、歯を磨くか等―も、疾病予防教育と並んでとても大事なことです。
日本の皆さんがイラクへの支援を続けてくれることを願います。
 
 

 

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