支援プロジェクト


スリランカ北部における減災および防災能力強化支援

これまでの成果

スリランカ支援は、2004年南部ハンバントタ県における津波被災者を対象とした緊急・復興支援から始まりました。
2007年からは東部バティカロア県に活動地域を移し、紛争被災者を対象とした心のケアと復興支援、帰還民支援事業を開始。紛争や津波によって生計手段を失われた帰還民の再定住を支援しました。
2009年6月以降北部深刻な水不足の状態にあるワウニア県の難民キャンプにて給水活動を通して、生活に必要な水を確保できるよう支援しました。同時に、帰還民が帰還先で必要な緊急支援物資(衛生キット、シェルターキット、補完食糧)を配布しました。また、荒廃した地域に帰還した住民が水源を確保し自立した生活を再開するために、地域をムライティブ県へ広げ、引き続き仮設住宅とトイレの建設、井戸修復・清掃や農具の配布などを行いました。
 
2016年は、北部帰還民の自立支援に向けた生計回復支援とコミュニティ強化支援の3年事業を完了しました。2014年から2016年にかけ、北部キリノッチ県とムラティブ県で合計139基の農業用井戸を建設し、303世帯に対して支援を行いました。その結果、雨が全く降らない乾季においても農業用水にアクセスできるようになりました。最終年の2016年事業では事業完了時の2017年3月の時点で貧困ラインの月収入3,886ルピー(日本円約2,790円)を超えた家庭は93世帯中85世帯となりました。残りの8世帯も農業を開始しているため、農業収入が増加するにつれて、平均月収も貧困ラインを超えることを期待しています。また、事業開始時と終了時の農業による収入を比較してみると、93世帯中92世帯の家庭で収入の増加が見られ、うち33世帯は農業収入が事業前は全くなかったものからの増加という事が確認されています。
 
また、3あるいは4世帯で構成する21の井戸管理委員会を形成し、継続的に井戸や給水ポンプの共有および維持管理を推進する機能が備わりました。上述の井戸管理委員会を傘下にもつ3の農業協同組合をムライティブ県の2地区およびキリノッチ県の1地区に形成しました。これらの農協協同組合では、小麦粉や米粉、スパイスなどの加工製品の生産を目的とする製粉センターを設立しています。農業メンバーが共に加工製品の生産活動を行う事で、コミュニティ強化の基盤作りを行う事ができました。
 
さらに、主要市場から離れた地域に住んでいる裨益者が、農作物売買の場にアクセスできるようにするために、ムラティブ県で2カ所、キリノッチ県で1箇所に小規模マーケットを建設しました。対象地域の裨益者は、今までは市場までのアクセスが限られていたため、仲介業者に安値で農作物を売っていましたが、小規模マーケットができたことで、農作物や農協で生産した加工製品を直接売ることができ、収入の向上につながっています。
 

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