支援プロジェクト


日本国内難民支援プロジェクト

2018年4月~2019年3月

【プロジェクト全体の成果】

マスメディアを通じた発信に加え、難民支援協会ウェブサイトでの情報発信に努め、世界および日本の難民の状況に関する情報と共に、日本で難民を受け入れるために必要な課題解決や、私たち一人ひとりができることを訴えました。

難民支援協会ウェブサイト

難民支援協会ウェブサイト

国内メディアの難民関連記事は減少傾向にありますが、難民問題への市民からの関心は続いており、より深く現状の課題を伝え理解を促すため、数年をかけ取り組んできたウェブサイトの改訂を引き続き進めました。難民問題への認知が具体的な行動につながるよう、日本にいる難民の状況を詳細にわかりやすく伝える改訂の結果、より多くの人が具体的な支援のアクションに進むようになりました。

難民を含む多様な人々と共生する社会を認識することを目的として立ち上げた、日本国内の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』は、記事が配信される度にSNS上で話題となり、これまでの支援者層とは異なる層に発信を届けることができています。

難民アシスタント養成講座(2018年7月)

難民アシスタント養成講座(2018年7月)

2日間の講座を通して、難民受け入れにおける課題を包括的に理解し、受け入れに主体的に関与できる人材育成を目指す「難民アシスタント養成講座」は、2019年1月でこれまで開催回数の合計が39回となり、参加者数の合計は2,848人となりました。

人材育成においては、学生との取り組み、Meal for Refugees(M4R)の導入大学が引き続き増え、累計38校、寄付金は140万円を突破しました。各大学ではメンバーが積極的に活動に取り組んでおり、また参加大学が増えたことから始まった年2回の総会では、今年も地方からも多くのメンバーが集まり、企業とのコラボ企画などの成功事例や課題を共有するなど、相互連携が進んでいます。

2018年1月の法務省による難民認定制度の運用見直しの結果、難民申請者の就労や在留が制限されたことには団体として引き続き懸念をコメントとして発信し、2018年内に急速に進展した政府の外国人受け入れ拡大の方針については、外国人である難民が日本で暮らしていく上での困難を見てきた経験からの視点を発信しました。

2018年12月には国連総会にて、移民と難民に関する「グローバル・コンパクト(包括協約)」がそれぞれ採択され、さまざまな形での受け入れ(complementary pathways of admission)を進める国際的な潮流がある中、シリア難民留学生受け入れ事業について、留学生に配慮しながら、メディアでの発信を実現することができました。


【今後の展望】
日本の難民認定は引き続き厳しい状態が続いていますが、難民問題に関する報道は年々減少傾向にあり、また外国人労働者の受け入れ拡大の結果、外国人・移民に関する社会の関心は高まった一方で、国内の難民問題についての報道にはなかなかつながっていない状況があります。グローバル・コンパクト採択という国際的な動きも、国内的な関心は低く、報道で取り上げられる機会も少ないのが現状です。

その一方で、難民を含む外国人の収容に関する関心の高まりなど、外国人の人権や待遇への問題意識は高まっており、そのような時流を難民への関心につなげていきたいと考えています。

【スタッフの感想、思い出、希望】
担当者:伏見和子  役職:広報部スタッフ

継続的なご支援をありがとうございます。日本にいる難民にとって厳しい状況が続く中、外国人の受け入れ拡大という大きな社会の変化があり、難民への関心をどのような形で引き出せるか、日々模索しながら、様々な形での認知啓発の取り組みを実施することができました。今後も引き続き、メディアやイベントなど様々な角度から認知啓発を進め、難民問題に理解のある人材を育成することで、社会に難民受入れの土壌をつくっていきたいと思っています。日本に逃れてきた難民を支えるという、日本社会に暮らす私たちだからこそできる活動を広げていくため、これからも尽力してまいります。

【受益者の声(2人):喜び、成果、ゆめ等】
女性・20歳(大学生・M4R事務局)

大学1年生の頃、立命館大学の難民支援研究団体の活動紹介を聞き、日本にも難民がいることを初めて知りました。それは私にとって衝撃的で、今まで知らなかったことにとてもショックを受け、難民問題についてもっと知らなければならないという思いから入会しました。M4Rの活動は「難しい、堅苦しい」と捉えられがちな難民問題を知るきっかけとして、誰もが毎日する好きなこと「食」を用いて認知啓発するという発想がとても画期的だと思いました。このように、難民問題を知るきっかけ作りを今後も模索していきたいと思います。

男性・40代(会社員・難民アシスタント養成講座参加者)
現場で支援している人や第一線の研究者から話を聞くことができ、勉強になりました。また、迫害などで日本にたどり着いた方が支援や保護の情報にアクセスすることが難しいことや、積極的に手を差し伸べようとしない国の姿勢や社会の現状について知ることができました。

このページのTOPへ