支援プロジェクト


カンボジア仏教研究復興支援事業

仏教研究所の出版物を読む僧侶

【背景】

カンボジアは全人口約1500万人のうち、96%が上座部仏教を信仰し、仏教を国教とする仏教国です。紀元前3世紀にカンボジアに仏教が伝来して以来、仏教はカンボジアの社会に深く浸透し、人々の仏教に対する信仰心は篤く、仏教はカンボジアの精神文化の基盤となっています。 このように長い歴史を持つカンボジアの仏教において、1930年に開設された仏教研究所は仏教やクメール語の伝統文化、文学等を研究・編集出版するカンボジア最大の宗教文化センターかつ図書館として歴史的な役割を担っていました。しかしながら宗教や旧文化を否定するポルポト政権下(1975年4月~1979年1月)において仏教研究所は徹底的に破壊され、その本格的な復興は1993年の国連支援による総選挙、新政府の成立まで待たねばなりませんでした。

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再建された仏教研究所

1995年からは開祖さま卆寿記念特別事業として、仏教研究所本体の再建事業がシハヌーク国王(当時)の勅令をうけて始まり、第1期、第2期工事を経て2002年に完成しました。また、活動も仏教書等の復刻、出版、配布及び図書館、研究などの活動が始まりました。しかし残念なことにその後活動が沈滞し、一時は存続さえ危ぶまれましたが、2014年に存続・再建を望む嘆願書が僧侶を中心とした人々から国王に奏上され、国会を通じて存続が確認されると、人材育成、活動再建のための支援が緊急に必要となりました。本事業はその要請に応えるものです。

【プロジェクトの内容】

本事業の中長期的な目的は、仏教研究所の活動の復興を図るとともに、同研究所がカンボジア国内の関連機関と協力してカンボジアの精神文化の復興および発展に貢献し、さらには海外の諸機関との交流、協力を通じて世界の精神文化の発展、平和に貢献することです。

そのためには先ず仏教研究所内部の人材育成、設備機材の整備、管理運営体制の強化など活動のための基盤整備が必要です。

これらの活動を始めるにあたって2015年度下半期において長い間修繕が行われていなかった建物の改修工事を行い、まず活動環境を整備しました。そして2016年度から2018年度(3か年)を第1段階とし、「カンボジアの精神文化の復興に貢献する仏教研究所の人材が育成される」ことを目的として活動を開始しました。

上記の目的を達成するために、まず必要な備品・資機材を整備し、宗教文化定期刊行物「カンプチヤ・ソリヤ(カンボジアの太陽)」の発行、カンボジア語の古文書の収集・出版、所蔵図書の整理、図書館サービス、各活動のホームページへのアップ等の活動がしっかりできるようにします。さらに新しい図書管理システムの導入、月例宗教文化講演会の開催などの新しい活動に取り組むために、スタッフの能力の向上を図り、専門性を高め、マネジメントを強化し、外部の専門家・関連機関等との協力関係を構築するための活動を実施します。

2016年度から2018年度(3か年)の目標、活動は以下のとおりです。

1. カンプチヤ・ソリヤ(毎号1000冊)を年に4回、3カ月ごとに発行します。
2. 宗教文化に関する古い文書から30タイトルを厳選、保存、出版します。
3. カンボジアの宗教文化に関する講演会を毎月開催します。(年間12回X3年=36回)
4. 図書館を整備します。(蔵書を増やし、データ化されたカタログの数を60%から90%にします)
5. 仏教研究所のIT部門を強化し、ホームページにアップする記事が年間180件から300件に増やします。
6. 仏教研究所の活動に必要な備品・資機材を整備します。
7. 仏教研究所スタッフの能力向上を目指し、研修会やトレーニングに参加します。

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