推進活動

復興への取り組みを展開 一食平和基金が支援するNGO2団体の活動

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東日本大震災の被災者支援を目的に、立正佼成会一食(いちじき)平和基金では、被災地で救援活動を展開するNGO(非政府機関)5団体に計1700万円を寄託しました。このうち、特に被害の大きかった宮城・石巻市で活動する特定非営利活動法人ジェンとピースボートは、現在、被災者宅に流入した汚泥やがれきの撤去、在宅避難者への炊き出しなどを行っています。復興に向けた取り組みを続ける両団体の活動を紹介します。

東日本大震災により壊滅的な被害を受けた宮城・石巻市では、津波により沿岸の食品加工工場や薬品工場が倒壊しました。流出した生魚や化学薬品は、下水などと交わり住宅地に浸水。乾燥した汚泥の粉じんが町中に飛散し、肺炎や気管支炎などを患う人が増加しているほか、気温の上昇に伴い害虫の被害も増えつつあります。
また、在宅避難者や遠隔地で避難生活を送る人々は、行政が住民の動きを把握できず、公的な物資や支援情報が届きづらい状況です。一方で、仮設住宅の入居者には冷蔵庫やエアコンなどの家電や生活必需品が配給されており、支援の格差が指摘されるなどさまざまな課題が山積しています。
こうした状況の中、ジェンとピースボートは、同市で復興事業を行うNGOで構成される「石巻災害復興支援協議会」に加盟し、毎日の調整会議などを通して被災者のニーズを把握。現地の災害ボランティアセンターとも協力し、支援事業を展開しています。

精神的ケア目的に交流の場や散髪も--ジェン

ジェンは3月14日、調査隊3人を同県仙台市に派遣しました。その後、被災者への食料や衛生用品の配布、炊き出しなどと並行し、被害状況の調査を継続。当時、支援の手が届いていなかった石巻市を事業地に決定し、その後、ボランティアを派遣して支援活動を行いました。
現在、渡波(わたのは)地区や牡鹿半島などで、被災者宅や側溝に流入した汚泥の除去作業を実施。多くのハエが飛び交うなど衛生環境の悪い中、ボランティアは土のう袋に詰めた汚泥を回収場所に運び出し、津波にさらされた畳や家具を屋外に運搬しています。
さらに、被災者の精神的ケアを目的に、中屋敷地区と鹿妻地区で「コミュニティー・スペース」を開設しました。被災者が気軽に足を運び情報交換できる場所にしたいとの願いから、行政やNGOの支援情報の掲示、美容師のボランティアによる散髪サービスなどを実施しています。
このほか、在宅避難者への炊き出し、仮設住宅の入居者に対する生活必需品の配布などを行っています。今後は、継続したボランティアの派遣、地域住民と協力して被災者の自立に向けた取り組みにも力を入れていく予定です。

在宅避難者対象に毎日約1千食提供--ピースボート

一方、ピースボートは3月17日に4人のスタッフを石巻市に派遣し、翌日から被災者に食料や生活用品を配布しました。26日には、約50人のボランティアを被災地に派遣。東京や大阪、福岡など全国各地で説明会を開催し、現地では150人を超えるボランティアが支援活動に従事します。
現在、門脇地区や新舘地区などで、汚泥やがれきの撤去、他のNGOが行う入浴サービスの手伝いといった取り組みを展開しています。在宅避難者を対象とした炊き出しでは、地域の飲食店を拠点に毎日、約1千食を配布。栄養士のスタッフから指導を受け、被災者の健康に配慮した食事を提供します。
また、同協議会から委託され、石巻専修大学内にある支援物資の倉庫管理を担います。全国から寄せられた物資の仕分けや保管を行い、要請に応じて必要な物資をNGOらに手渡しています。
今後もボランティア派遣を継続するほか、漁具の回収作業などを通して港の復興に向けた取り組みも展開します。

(2011年7月17日付『佼成新聞』より)

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